橋本まほろさんの「のびのびがいい」のはなし(5/5)- のびのびできるところへ
5月から毎月最終火曜日にオノベカにて開催している「働く女」。
昔は結婚して家事をし、子どもを育てることが女性の生きる道だとされていましたが、今では女性の生き方も多様化しています。
そんな女性のキャリアについて実際に諸先輩方にお話を聴きたい!と思い始めた会です。
ゲストはテレフォンショッキング形式で決まります。
今回は、第3回目のゲスト・橋本まほろさんのおはなし全5回中の最終回です。
第1回目 30周年を迎えるオーガニック・自然食品店「らる畑」
第2回目 思春期の流行「ノストラダムス」
第3回目 社会活動に傾倒、店にいなかった…?
第4回目 らる畑は「冷蔵庫」
最終回はイベントの表題でもある「働く」ことと「女」についてお伺いしました。
「働く」ということについてどう考えていますか?
すっごく難しい質問だと思っていました。「働きたくないっ!」っていうのが本音…(笑)。
だけど、妹を巻き込んでよかったなと思ったのは、堅気の世界で生きていくとは言っていたけど色々話を聞くとしんどそうだったんです。
人間関係とか、きゅうきゅうしているように見えて、らる畑で働いたらもうちょっと楽じゃない?と思ってました。
うちのスタッフはプライベートの話や噂話はあまりしないですし、長くいるスタッフということもあってお互いにできる仕事が個別化しているので、一般的な職場とちょっと違う空気があります。
なんとなく辛そうな妹にうちで働いてもらったら、少し楽になるのかなというのもあって誘いました。
今は子育てが大変そうですけど、そこそこ楽しそうに働いてもらっているような気がしています。
働くのもそうだけど、生きるにしても、とにかくのびのびと息ができることというのが一番重要じゃないかなと思っています。
のびのびできないことはやらない。そこが窮屈だなと思ったら、のびのびできるところに行けばいいし、転職したり、職場を変えようとかそれは全然いいと思うんです。
自分の職場の環境はそういう風にしたいなと思うし、働くことがのびのびと生きる目的になるといいですね。色んな答えがあると思います。
女についても教えてください
これもすごく難しい質問ですよね。
わたしは会社に入っていないというのと、家庭でもそういう役割を押し付けられることはなかったので、あんまり「女」を強く意識したり、強要されるところに属していないんですけど、そういう意味ではすごく自由にさせてもらっています。
結局自分の中ではあんまり女らしさを強調するようなことを好みとしないで生きて来たんです。化粧も覚えないまま大人になっちゃった。
キラキラしたものも身につけないまま。もちろんウェディングドレス着たいと思ったこともない。なんかキラキラしてるから(笑)。
それはそれで自分はそこに対して苦手意識が強すぎるのかなというのもあるんですけど、今は自分が似合うものと似合わないものがわかるようになってきたというのが、すごく楽なんですよね。それさえわかっていればいいし、そういう風になれたというのは嬉しいことですね。
衣類は着心地のいいものとか、身体に負担がないものを選んでいて、締め付けるものは苦手。
マニキュアも全然ダメなんですよね、呼吸ができてない感じとか。女性らしい努力をしたことがないままきちゃったんですよね。
ハイヒールも無理だったし。それはそれでわたしにしたら楽ちんだったんだけど、女性はそういう風にあらねばならないという風潮もあるし、それを好んで楽しまれている方もいると思うし、それはそれでみなさん好きなようにするべきだと思います。
男女に関わらず、それぞれが好きな恰好をして、好きな状態でいることが尊重されるというのが、わたしにとっての希望です。自分もそうさせてもらいたいし。
女とはって言われた時に、こんなようだから、あんまり答えがないんだけれど、性別に関わらず個人が尊重されるような社会にもっともっとなったらいいなというのは、最近の報道を見ていても強く思います。
自分の中の偏見にとらわれないで、変化するような歳の取り方をしたいと思います。
もちろん、女性が大変だった時代ってたくさんあったし、選挙権がない時代や家庭に押し込まれたり、結婚で相手を選ぶ自由がなかったり、そんな時代を経て、今は生き方がそれぞれに尊重されたらいいし、そういうことを自分たちも応援したり手伝ったりしたいなと思います。
まほろさんのお話を聞いていると、肩の力が抜け、楽な気持ちになれました。のびのびと。
そんなまほろさんの働く「らる畑」の30周年記念イベントが、来週オノベカで開催されます。
お見逃しのないよう!
次回からは「働く女vol.4 山西言枝さん」の記録をお送りします~!