福本亜矢子さんの「自分はダメなんだと思っていたけど」の話(4/5)- ハニー講師誕生

2019.02.07コラム

5月から毎月最終火曜日にオノベカにて開催しているトークイベント「働く女」。
昔は結婚して家事をし、子どもを育てることが女性の生きる道だとされていましたが、今では女性の生き方も多様化しています。
そんな女性のキャリアについて実際に諸先輩方にお話を聴きたい!と思い始めた会です。
ゲストはテレフォンショッキング形式で決まります。
第5回目のゲストでハニー講師の福本亜矢子さんのおはなし全5回の4回目です。
過去のものも併せてどうぞ!
第1回 わたし何やってるんだろう
第2回 男性に勝ちたい
第3回 もう少し冒険してみたら
もう少し冒険をしてみようと決意、一念発起した福本さん。ついに「ハニー講師」に!

養蜂をされる予定あるんですか?

このはちみつに出会ったことをきっかけに、「ハニー講師」という肩書を使ってます。はちみつにビビッときて、ネットで色々検索したら、日本はちみつマイスター協会にたどり着きました。養蜂所見学ツアーが企画されていて見てみたら、石狩の養蜂所だったんですよ。東京で主催しているのに、自分が住む石狩の。

お友達誘って申し込んだら、協会の方から電話が来て、「お申込みありがとうございました。養蜂をされる予定あるんですか?」って言われたんです。「ないんですけど…」「ああ大丈夫です」ってなって、当日を迎えたら、マニアックすぎたのか全然ひとが集まっていなかったんです。

東京から1人、元々芸能事務所の企画の仕事をしていた女性の面白い方で、世田谷の自宅の庭で養蜂されている方と、協会の理事とスタッフの方2人と、友だちとわたしだけだったんです。あらまと思って、そしたら自然に仲が深くなるんですよね。しかもツアーは全部で3日間。

養蜂所の方と色々お話していくと、店舗がなくて、インターネットか代理店での販売と、時折のマルシェで販売をしていて、人手がないときお手伝いしてもらっていいの?って言ってくださって、「全然いいですよ~、すきなものは宣伝バリバリしますよ」って感じで答えていたら、本当に連絡くれてお手伝いにたまに行くようになりました。

その中で、「実はフェイシャルトリートメントではちみつ使ってるんですよ」っていうお話をしたら、「是非うちの使ってよ」って言ってくれて、それからお付き合いが始まりました。サロンに来てくださるお客様みなさんにも食べてもらいたいと思って、試食をしてもらったら、欲しいと言ってくださってリピーターさんができるようになりました。その頃はまだ「ハニー講師」とは謳っていませんでした。

ハニー講師、何それウケますね

羽幌にいるお友だちにお土産であげたんですよ。こういう効能があって、本当ここのすごいですって話をしたら、彼女が「是非羽幌で講座してほしい」と言ってくださったんです。わたし人集めるからって。

その時わたしははちみつの講座よりも、ネイルケアやハーブ、アロマの講座をしたいと思っていたので、それよりもこういうのやりたいんですよねって言ったら、いや、はちみつがいいって言われて、わたしやったことないですよって言ったら、今の話でいいから来てと。しかも、たまたま羽幌の「ティアラ」という無添加のアイスクリーム屋さんで話していたら、うちでやってよって言ってくださったんです。

ふざけて知り合いの方に「はちみつ先生でいくんですよ」って言ったら「ハニー講師だね」って言われて、「何それウケますね、でもハニーってかわいいですね」とか言ってて、それをふざけてFacebookに載せたんです。“ハニー講師として羽幌に行ってきます”って。そしたら、当時通っていた起業スクールの先生がそれを見て、「ハニー講師にビビッときました、その名前で活動していくのはどうでしょうか」と言ってくださったんです。「でもはちみつで何やればいいんですかね」、「もうやってるじゃないですか」って。

ネイルとフェイシャルトリートメントサロンやってますと言っても、たっくさんいるので埋もれちゃうんですよね。そういうのもあるから、言った方がいい、はちみつに特化していけばいいって言われてから、黄色いエプロンを買ったりしていきました。

自己紹介するときも、「はちみつ美容の」、「ハニー講師の」って言うようになったら「え?ハ、ハニー?」って(笑)それで名前を憶えてくれるようになって、黄色いエプロンも印象的みたいで、黄色いエプロンの方ですよねって言ってもらえるようになりました。キャラを作るじゃないけど、色を出すって大事だなと思いました。「ハニー講師」って他にいないし、はちみつに特化してる方もまだいないんです。

北海道で検索してもいなかったので、わたしは「北海道発」、「唯一の」という文言を入れています。明後日もラジオに出させていただくんですけど、最近はようやくそういう話を頂いたりして、ちょっとずつたくさんの方に知って頂けるように活動をしています。これからもどんどん向上していきたいなと思って、コツコツとやってます。

ラジオにご出演される福本さん

何がダメなんですか?

わたしにも希望と絶望とたくさんの波があるんですよね。水商売ですから、うまいことなっているときもあれば、全然だめなときももちろんあって、それこそ辞めてから経済的に不安すぎて後悔もありました。

しかも、今までは朝早い時間に起きて、毎日毎日同じ時間に会社に行くという生活でしたけど、今は自由に過ごしているので、最初は遅くに起きることが罪悪感だったんですよね。ダメ人間じゃないかなって思って。わたし結構オンオフがはげしいから、何もないときは本当にダラッてしちゃうんですよ。毎日お客さんくればいいけど、そうじゃないときってダラダラしちゃうわけですよ。よくないなって思うし、そういう生活に慣れてなかったので、「ダメな自分」ってやっぱり思ってしまって。

そのときにもある方に相談したんです。「わたしすごいダメな人間なんです」って。「なんでそれはダメって思うんですか?」と聞かれて、「あれ、なんでだろう?こうこうこうだからだと思います」って言って、「それはダメなことですか?」って言われたんですよ。「いや…そうでもないですね」って。

そう言われてみれば、別にダメじゃないかって思って。「休みたいから休んでるんですよね?何がダメなんですか?」って言われて。ああ、本当だって思って、それから結構前向きに考えられるようになりました。

わたしはこの自由な生活を選んだんだって思ったんです。フリーランスになってから4年目なんですけど、やっと慣れましたね、この生活に。最初は本当にダメ人間だって思っていたし、朝遅く起きるのも。今はもう喜んで「今日も寝れたな」って思えるので、とっても幸せな生活を送っているなって毎日毎日感謝の気持ちでいっぱいです。

やっぱりひとりで仕事をしていると色んな気持ちになるじゃないですか。不安だし。だらけてしまって、誰かがポンと背中を押してくれないとダメな時期もあります。だから、色んなひととお話することも大事だし、自分自身精神的に強くならなきゃいけないし、動じない心が必要だなってすごく思うんです。いちいち振り回されない気持ちというか。いまその修行中です。

次回は最後に「働く」そして「女」とは何か、福本さんに尋ねます。
お楽しみに!