山西言枝さんの「ずっとなりたかった職業じゃなくても」のはなし(5/5)- 居場所・よりどころ・帰る場所

2018.12.28コラム

5月から毎月最終火曜日にオノベカにて開催している「働く女」。
昔は結婚して家事をし、子どもを育てることが女性の生きる道だとされていましたが、今では女性の生き方も多様化しています。
そんな女性のキャリアについて実際に諸先輩方にお話を聴きたい!と思い始めた会です。
ゲストはテレフォンショッキング形式で決まります。
第4回目のゲストで管理栄養士の山西言枝さんのおはなし全5回の最終回です。

第1回目 何やってもだめなんだな
第2回目 かなしいクリスマス
第3回目 「暴れましたか?」
第4回目 気がつけば15年

さて、最終回では言枝さんにとって「働く」とは何か、「女」とは何かをお伺いしました。

「働く」=環境や居場所をつくる

今、わたしは二つのことを平行してやっています。誰かに雇われるということと、自分から行動してその対価をもらうということ。

 

どこかに所属しているとそこから時給とか歩合とか働いた分だけもらう給料制ですけど、自分でイベントや講座をすると、必要な材料費プラス自分の価値に対しての対価を自分で決めなければいけなくて、悩みました。色んなひとと比較したり、北海道だからこれくらいかなとか、自分のターゲット層のひとに継続的に来て欲しいと思ったらこれくらいかなとか。

 

この春からコンサルの勉強もしてるんですけど、あまりにも安価にしてしまったら、自分が疲弊してしまったり、自分の価値を下げてしまったり、来てくれるひとが多種多様で雑多になってしまう一面があるということがわかりました。自分で決めるって難しいなと思っています。だけど、自分が疲弊しないで、楽しいと思えるくらいの対価がもらえる何かをきちんと作り出していきたいです。

 

そういう意味でも「働く」というのは、自分のやりたいことを伝えたり、できる環境を獲得していくためにも、そういういろんなひとの居場所をつくることですね。やりたいことをやって、きちんと対価をもらって。

 

「女」=帰る場所

昔は結婚して、子どもを産んで、親の介護をして、とある程度決められていることをみんな全うしていたと思うんです。それはそれで素晴らしいことだと思うんですけど、今は女のひとも色んなことを選べるじゃないですか。だけど、帰って来られる場所、田舎みたいなイメージです、女のひとって、独身であっても。

 

わたしはあったかい食事を提供するということを、家族じゃなくても、家族みたいな友だちだったり、自分がやっていることに賛同してくれるひとたちのよりどころみたいな、オノベカみたいな?(笑)、になれたらいいのかなって。わたしの中での女っていうのはそういうイメージですね。わたしが女としてやりたいことはそういうことです。

 

Q&Aコーナー

Q.今一番興味のあることはなんですか?

興味があるのは音楽です。RISING SUN ROCK FESTIVALには20歳から15年間毎年親友と行ってます。学生の頃ピアノとテニスをやってんたですよね。やってたことは皇族と一緒で(笑)。27,8のときにもバンドでキーボードをやっていて、CDも出しました。ピアノは譜読みで弾けます。フェスも音楽と食べ物で、本当に欲求のままって感じですよね。食べたいもの食べて、聞きたい音楽聞いて。その感じがすごく好きです。

Q.今後の夢は?

自分のしたいときにしたいことしかしないようになりたい(笑)。だけど、誰かと何かをやっていたいです。いつも口癖で「面白いことやろうよ」って言ってるんですけどね。

 

面白いことを具現化して実行することはすごく大変だと思ったけど、その過程も全部楽しめるくらいの自分になりたいんです。紆余曲折を楽しめるというか。そのひとそれぞれの特性もあるし、自分の特性もわかっていたら事前に防げることも沢山あるんだと思うんですよ。だからさっき言ったような数秘みたいな統計学とかもやってみたりします。

 

わたし、師匠がいるんですけど、食養生とか食養相談をしている大阪の方の、足に輪をまいて身体に軸を作りましょうとか、食事のことだけじゃなくて身体のことも関心があるんです。その中のひとつでエゴグラムと五行陰陽を掛け合わせたエゴギョウというのがあって、それは50問の質問に答えて、そのひとの心の癖・習慣がわかるというものです。

 

誕生日から割り出す統計学ってある意味変えようがないですけど、エゴギョウは変わるんです。自分の形がわかって、ここをどうにかしたいな、例えば勇気を出したいなとか思ったら、水性を低くしましょうとか。色んなことを試しながら自分に合うものを探して、また自分の形が変わっていくのが目に見えてわかるのはそれもそれで面白いなと思っています。決めつけはよくないですけどね。職場でもこそっと割り出して回避するとか、そういうことはやっています。実地訓練で経験を積むみたいな。色んな統計を収集しているイメージですね。

 

そうして職場に行ったら面白いじゃないですか。自分の統計の収集のためにこのひとたちいてくれるんだと思ったら、むかつくことがあっても、このひとはこの数字だからなって納得ができます。あと伝わりやすい言語とかもあるんです。そういうのがわかると自分が生きやすくはなります。自分も他人もやりたいことを見つけて楽しくいきいきと生きたい。場をつくることと人を作ること、自分もその場にいる人たちにふさわしい人間になること。それがわたしの夢です。

 

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全5回でお送りしました、『山西言枝さんの「ずっとなりたかった職業じゃなくても」のはなし』でした。
いかがだったでしょうか?

次のおはなしもお楽しみに!