BORO de couture*1,2月出店紹介
BORO de couture
青森県・裂き織り
プロフィール
工芸の新しい「表情」と「あり方」をテーマに活動しているクリエイティブユニット。
伝統工芸とその背景の文化をこれからも伝え続けていくために、伝統と現代感のバランスを考え、伝統工芸の新たな可能性を追求し普段使いをテーマにデザインしています。
裂き織りの魅力
日本での木綿は関東や近畿地方では江戸時代には普及していて、漁業民の常用着でした。
しかし、寒冷な気候の北の雪国では綿の生産ができなかったため、入手できる木綿は大阪から日本海を渡り運ばれてくる古手木綿等で木綿はとても貴重なものだったのです。
青森太平洋側と岩手北部の旧南部藩に本格的に木綿衣が普及したには大正時代に入ってからだと言われています。
木綿が栽培できなかったこの地域では、木綿のほんの端布も粗末にすることなく大切に使われ、使い古した布を細かく裂き、横糸として織り込む裂織が発達し、現在は伝統工芸品として「南部裂織」の名称で伝えられています。
裂織は裂布の柄と経糸の色味の組合せで、さまざまな表情の布ができます。
裂織は織上がるまで仕上がり布の柄が予測できず、同じ生地でも切り取る場所によって柄が異なり唯一無二の製品になるのが魅力ひとつです。
今回の製品の裂織部分はアンティークの様々な素材の着物を使い、現在青森十和田市で南部裂織の伝承行っている南部裂織保存会の伝統工芸士の方々に織っていただきました。
使用していくうちに革製品のように、生地が柔らかく変化していくことも楽しんでいただければと思います。